
一保堂は、ただお茶を売っているだけではありません。 ポリシーを大事にしながら、常にその時代のニーズに応えることを考えて変化してきました。老舗と呼ばれるのは、その結果にすぎません。ここでは、会社の発 展・社会の発展・社員の幸福についての私達の考えをご紹介します。 老舗のお茶屋と聞いてどんなイメージが思い浮かぶでしょう。一保堂は、そのイメージを良い意味で裏切ることにちょっと喜びを感じている、変わったシニセです。

およそ160年前、山階宮から賜った「茶、一つを保つ」ように、という「一保堂」の屋号。この言葉には、「よい茶葉のみを商い続けるように」という願いが込められているのでしょう。目まぐるしく変化する時代の流れの中、「変えなければいけないもの」と「変えてはいけないの」を見定めていくことはとても重要です。
一保堂にとっての「変えてはいけないもの」、その最重要項目はもちろん、お茶の品質です。
およそ160年前、山階宮から賜った「茶、一つを保つ」ように、という「一保堂」の屋号。この言葉には、「よい茶葉のみを商い続けるように」という願いが込められているのでしょう。目まぐるしく変化する時代の流れの中、「変えなければいけないもの」と「変えてはいけないの」を見定めていくことはとても重要です。
一保堂にとっての「変えてはいけないもの」、その最重要項目はもちろん、お茶の品質です。
一保堂では、宇治川、木津川両水系の気候で栽培され、宇治発祥の「宇治製法」で作られた茶葉を中心に取り扱っています。寒暖差の激しい山の斜面で、農家さんの地道な手入れにより栽培される茶葉は、葉肉が厚く、旨みを十分に蓄えた茶葉へと成長します。穏やかな香り、上品な甘み、そしてまろやかな味わい。それが私達の「京銘茶」の特徴です。
お茶は自然の産物です。同じ産地でも、その年の気温、雨量、日照時間などの気象条件により茶葉の風味は変わります。とはいえ、お客様には毎年変わらぬお茶の味わいをお届けするのが日本茶専門店の役目。そのために行うのが、「合組(ごうぐみ)」と呼ばれるブレンド作業です。茶葉の品質を見極め、銘柄ごとに安定した風味になるよう仕上げていきます。この技術があってこそ、「一保堂の味」を保ち続けることができるのです。

私たちが大切にしたいのは、お客様の立場にたった丁寧なコミュニケーションです。初めてのお客様相手に望んでもいない高額な商品を売りつけたりする、いわゆる「売り逃げ」商売など、もってのほか。
お求めのお茶はお客様によって千差万別です。どんな味がお好みか、どんなシーンで飲まれるのか、どんな方にプレゼントされるのか…。
お客様の思いを引き出した上で最善のお茶を「ご提案」することが一保堂の販売スタイル。
なぜなら、目先の売上よりも、末永いおつきあいを願うからです。
一保堂は、商品を適正価格で提供することを第一に実践しています。セールやお買い得品などは一切ご用意していません。その根底にあるのは、すべてのお客様に公平かつ誠実に接したいという思い。そんなあたり前のことをあたり前に続ける地道な努力が信用となり、お客様のご満足につながると考えています。
お茶の味わいは、お客様の手によって完成します。同じ茶葉でもいれ方によって味わいは変わりますし、どんな風味を「おいしい」と感じるかは人それぞれです。それだけに「おいしいですよ」と決めつけてお売りすることはできません。それよりも私たちは、一人ひとりのお客様に「おいしく味わっていただくためにできること」をお伝えします。

京都本店、東京丸の内店併設の喫茶室。その特徴は、「淹れるところからご自分で…」というセルフスタイルであること。
もちろん、お茶の淹れ方はスタッフがご案内します。
ご自宅へ帰られてからも、丁寧に淹れたお茶でほっと一息していただきたい、そんな思いが込められています。
基本的な淹れ方だけでなく、お茶のことをもう少し深くご紹介する教室です。
知識を得るためのセミナーではなく、お茶を楽しむための体験型イベントですので、お客様も地元の小学生や修学旅行生から一般のお客様まで実にさまざま。
さまざまな部署の社員がスタッフとして参加し、茶種による味わいの違いや、ちょっと趣向を変えた楽しみ方などもお伝えしています。
「抹茶に興味はあるけれど、作法や道具がよくわからない」という方のための、 スターターセット。
点てるために必要な道具がひと箱の中に揃っています。
コーヒーや紅茶と同じように、肩肘張らずに気軽な気持ちで抹茶をお楽しみいただきたい。そんな社員のアイディアから生まれた商品です。

年に2回、自分で設定した目標をどれだけ達成できたか評価されます。評価基準は細かく項目化されていますので、具体的・客観的な評価が行われます。自分には何が足りないのか、自分は何を期待されているのかが明確になり、次のステップアップへの意識が高まります。
仕事に対する姿勢、能力、適性等を考慮した上、入社2年目で店長職など、社歴・経験にこだわらない人事施策を遂行しています。
京都本店と、併設している本社ビル(製造、オフィス部門)を全て改修し、最新のシステムを導入しました。お客様に気持ちよくお買い物していただくことはもちろん、社員がより快適に高次元の仕事に打ち込めるような環境づくりにも力を入れています。
社員の約7割が女性。産前・育児休暇制度を取得した後、職場復帰している社員ももちろんいます。
また、復帰後も育児に専念していただくため、独自の制度として「育児短時間勤務制度」を設けており、活用されています。
日本茶インストラクター資格取得を奨励。費用面・勉強面両方からバックアップします。
そんな規模だから、年齢・性別・社歴にかかわらず、ひとりひとりが「企業を支える主役」。 若手にも早くチャンスがめぐる分、たくさんの知識、たくさんの出会い、たくさんのスキルが身につきます。

「一保堂」(いっぽどう)は、創業130年目にあたる弘化3年(1846年)、山階宮(やましなのみや)から、扱う茶葉の品質を評価され、「茶、一つを保つ」ように、と屋号を賜りました。
その後さらに160余年。受け継いできた京銘茶の風味は全国に広まり、現在は全国約80ヶ所の百貨店等に出店しています。またオンラインショップの利用により、一保堂の味を世界中のお客さまにお楽しみいただけるようになりました。
その根底には、やみくもに事業を拡大するのではなく、確実な品質管理を行える「目の行き届く範囲」で商いをする、という一貫した考えがあります。そうした姿勢を長く続けてきたことが、多くのお客さまに支持される理由の一つでしょう。
歴史、伝統、古い、頑な…ふつう「老舗」と聞いて思い浮かぶイメージといえば、このようなものではないでしょうか。しかし、一保堂はそんな固定観念に捉われません。
「一保堂が“老舗”と呼ばれることがあるが、それは結果に過ぎない」と、社長の渡辺はよく口にします。すなわち、現在まで一保堂を引き継ぐことができたのは、290余年の歳月の間、その時々に求められる役割を誠実に果たしてきたから。決して肩書きとして最初から“老舗”があるわけではありません。
私たちは、このことを謙虚に受け止め、「日本茶専門店として、今お役に立てることは何なのか」を考えていくことがいちばん大切だと考えています。古いものを受け継いで残すだけが伝統ではないし、むしろ自分の手で壊して創る発想も必要。
時代に応じた努力と工夫で、お客様からの信頼を得続ける。その積み重ねが歴史と呼ばれる、というだけなのです。